毎日、会社を少しずつ強くする

福永 敬弘 Takahiro Fukunaga

代表取締役
2014年⼊社/広島県出身

毎日、会社を少しずつ強くする

1973年広島生まれ。2014年、40歳でSHIROに中途入社。2015年に取締役、2016年に専務取締役、2021年に代表取締役に就任。現在は経営全般の戦略立案や新規・海外事業の展開を担っています。福永がSHIROにもたらしたのは、会社の“伸びしろ”そのものを変えたことです。今井浩恵は、強いものづくりの意志を持ってブランドを育ててきました。しかし当時、売上10億円規模を目前にしながら、「このあたりが自分の経営の限界かもしれない」と感じていたと言います。いま、SHIROが1,000億円という未来を現実的に描ける理由。その背景には、福永の存在があります。

1,080円のハンド美容液が
教えてくれたこと

福永の入社の経緯はユニークです。 株式会社リクルートに18年間勤務し、雑誌編集長やメディアプロデュース責任者を歴任。当時のリクルートには、30~40歳で退職し、次の挑戦へ進む文化がありました。福永も40歳で退職し、福岡の企業の執行役員として転職することを決めます。 しかしその前に、「中小規模の事業会社の現場を、自分の肌で感じたい」と考えました。会社の認知度が高かったリクルート時代は、名刺一枚で経営層と話すことができ、サービスを販売することができました。しかし転職後はそうはいかないと感じていたのです。

そこで北海道勤務時代に取引のあった今井浩恵に連絡し、転職までの期間、当時オープンしたばかりのLAURELイクスピアリ店で販売アルバイトを始めます。通りがかりのお客様に声をかけ、ものづくりへの想いを伝え、製品を試していただく。お客様が喜び、購入してくださる。リクルート時代に数々の大きな契約を結んできた福永にとって、当時1,080円だったハンド美容液を販売する体験は、経営の原点を突きつけられるような新鮮な喜びでした。日割り予算を達成し、家に着くのが待ちきれず、帰り道に飲んだコンビニのビール。その味は、どんな高価なお酒よりもおいしかったと言います。会社は、現場で強くなる。この実感が、後の経営を支えることになります。やがて今井から声がかかります。

「福永さん、LAURELに入社しない?スタッフがみんな福永さんに来てほしいって言っているから」

いきなりの誘いでした。それを聞いて、福永は決まっていた転職先を断り、入社を決意します。 「何をするかではなく、誰とするか」で選んだ、と言います。

会社の“構造”を変えた

入社と同時に、福永は動きます。最初に取り組んだのは店長会の改革でした。議事録を整備し、その日のうちに全スタッフへ共有する仕組みをつくる。会議を報告の場から意思決定の場へと変えました。さらに、リクルートで培った「6つのスキル・4つのスタンス」を導入し、組織の基盤を整えていきます。入社後に考え始めたのではありません。入社前から見えていた課題に、着任と同時に手を打ったのです。この圧倒的なスピードが、組織の血流を変えました。属人的に回っていた会社が、再現性のある会社へ。10億円規模の壁を感じていた組織が、その先を目指せる組織へ。
社長になった今となっては、想像するのが難しいですが、入社当初の福永は、多忙な今井と話す時間を確保するため、飛行機では隣の席を予約したり、他人が運転する車に乗るのを嫌がる今井を車で迎えに行ったりするなど、自ら機会をつくり、経営者が何を考えているか知ったと言います。

名前を変え、未来を変えた

大きな転機のひとつが、2015年のLAURELからshiroへのリブランディングでした。ブランドの認知が高まり始めた時期に、あえて名前を変える。それは勇気のいる決断でした。しかし福永は、目の前の売上ではなく、10年後、20年後のブランドの姿を見ていました。今井自身が強い愛着を持てる名前でなければ、ブランドは大きくならない。対話を重ねる中で生まれた「shiro」という名。今井浩恵の「hiro」に、息子たちの名前の頭文字「S」を重ねた名です。「CHANEL」は創業者の姓を冠したもの、「PAUL & JOE」は創設者の2人の子どもの名前。長く続くブランドの名前には、強い想いが込められています。

この決断は、ブランドの時間軸を引き延ばしました。さらに出店戦略の見直し、利益構造の強化、人材育成の仕組み化、そして海外展開へ。構想を掲げるだけでなく、実行に落とし込んで、やり抜く。今井がものづくりに集中できる環境を整えながら、会社のスケールを一段ずつ引き上げてきました。今井がかつて感じていた「10億円の限界」。いま、SHIROが1,000億円を目指せるのは、福永が毎日、会社をあらゆる角度からトレーニングしてきた成果です。仕組みで支え、想いで前進する。福永が起こしたのは、売上の拡大ではなく、会社の可能性そのものを拡張させること。会社をより強く、よりたくましく成長させています。

「福永 敬弘」による
ブランド経営の日々を綴るnote

WRITER : SHIN SASAKI

PHOTOGRAPHER : MANAMI ISHIDA

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