「ありがとう」がいちばんうれしい
小林 竜次 Ryuji Kobayashi
みんなの工場
施設事務局
2023年⼊社/北海道出身
「ありがとう」がいちばんうれしい
砂川駅から、「みんなの工場」まで、無料シャトルバスが運行しているのをご存知ですか。人口およそ15,000人のまち砂川市では、交通手段が限られ、市民の多くは自家用車で移動しています。しかし観光で訪れる方の中には、車で移動されない方も多い。そんな方々にも、「みんなの工場」にお越しいただけるよう、オープンに合わせて、SHIROは自社でバスを運行することを決めました。
頼まれたら、
できないとは言いたくない
シャトルバスの運転手を務める小林竜次は、工場のオープンと同時にSHIROで働き始めました。前職はこども園のバスの運転手。そしてバスの運転手になる前は、陸上自衛隊で自衛官として働いていました。
バスの運転手、と紹介しましたが、彼の仕事はそれだけではありません。おおよそ1 時間に1 本のシャトルバスの運行時間の合間を縫って、施設内の「SHIRO CAFE」では皿を洗い、リノベーションが進む砂川パークホテルでは夜勤および解体前の片付けを、SHIROが管理する森では草刈りをして、雪が降ったら広大な工場内の敷地を除雪するなど、幅広い業務を担っています。「みんなの工場」で働くスタッフが何か困ったときに、真っ先に頭に浮かぶのが小林の顔。みんなに頼られる存在です。
「何か頼まれたらできないとは言いたくない、どうやったらできるかを考えます」
と小林は言います。保育園時代から高校まで続けた野球の影響か、あるいは、45歳まで務めた陸上自衛隊での訓練の賜物なのか、彼はとにかく辛抱強い。どんなに体力を使う仕事も淡々とこなします。人生とは苦しいもの。辛抱するのがあたりまえ。その中に時々楽しい瞬間が訪れる、と言うのです。小林が喜びを感じる瞬間は、お客様や同僚から「ありがとう!」「とても助かりました!」という声を掛けられたときです。
みんなの工場の想いに共感して
転職を考えていたとき、彼が見た「みんなの工場」の求人サイトにはこんな風に書かれていました。
"世界中から人が集まり、誰もが感動体験を持ち帰ることのできる場所にすることを目指し、 市民や子どもたちが主役のまちづくりを推進します。
「みんなの工場」という名称には、市民と共に内装や外装をつくり込んだり、 間伐した木材を使用して “みんな” で外壁や家具をつくりあげることや、大人も子どもも、市民も市外の人も、世界中からお越しくださる方々も、 住んでいた動物も植物も、誰も排除することなく “みんな” が集える場所にしたいという想いが込められています。”
「みんなの工場」のコンセプトに共感した小林は、すぐに応募しました。砂川のような小さなまちで、本当にそんなことが実現するのかと半信半疑でしたが、もしそんな景色が見られるなら、ぜひそこで働きたいと思ったのです。
枠を越えて働くこと
小林は、陸上自衛隊特有のいくつかの資格を取得していましたが、あまりにも特殊な資格なので民間では使い道がありませんでした。『2級ボイラー技士』や『危険物取扱者』を取得していますが、「結局役に立ったのは、『大型一種免許』と『大型特殊免許』くらいです」と笑います。入社後には、路線バスや観光バスを運転するために必要な『大型二種免許』を取得しています。今年の秋にリニューアルオープンする「砂川パークホテル」にできる予定の温浴施設の話になると、彼の目がキラリと光りました。温浴施設にはボイラーが必要です。そしてボイラーがあるなら、ボイラー技士が必要です。もしかすると自分が役に立てるかもしれないと考えています。
SHIROは会社の規模が大きくなりました。オフィス機能は東京。工場は北海道。店舗は日本各地に、さらに、イギリス、台湾、韓国にもあります。仕事が縦割りになりやすい環境ですが、小林はバスの運転手の枠に収まらず、大胆に越境して働いています。これがまさにSHIROらしい働き方なのかもしれません。
WRITER & PHOTOGRAPHER : SHIN SASAKI
更新日 2026.3