製品ができるまで vol.13
『ホーリーバジルオイルインウォーター 2025』

広島県東広島市 ひなた農園

素材との出会いから始まるSHIROのものづくり。
日本各地の生産者さんとともに、自然が育んだ素材の恵みを最大限に活かす製品開発に取り組んでいます。
ホーリーバジルが旬シリーズに登場するのは、今年で5回目。長年この素材と向き合い、その最大の魅力である“香り”をそのままお届けするために、私たちが辿りついたのは究極にシンプルな処方でした。vol.13では、初登場となる『ホーリーバジルフェイスミスト 2025』ができるまでをお届けします。

植物たちが輝かしいエネルギーを放つ夏。今年も広島のひなた農園さんの畑では、ホーリーバジルが旬を迎えました。収穫が行われる早朝の畑には、甘く爽やかな香りがいっぱいに広がります。

ホーリーバジルを使用したスキンケア製品は、2021年に旬シリーズの第1弾として登場したのがはじまりです。以来、過去4年に渡って「ホーリーバジルオイルインウォーター」をお届けしてきました。いつも考えていたのは、「この畑の香りをそのままにお届けしたい」ということ。それは同時に、ものづくりにおいて“引き算をすることの大切さ”を学ぶ過程でもありました。

ホーリーバジルの収穫の様子の写真

ホーリーバジルの素材に向き合った頃は蒸留水だけでなく、乾燥させたホーリーバジルから抽出したエキスや、他の植物のオイルを加えていました。しかし2023年の収穫時に、ひなた農園の日向さんのお子さんたちから素朴な質問が投げかけられたのです。

「蒸留水は透明なのに、製品の色が茶色いのはどうして?」

そのときは、乾燥させたホーリーバジルのエキスが入っていたことで、オイルインウォーターには色がついていました。

2021年の『ホーリーバジルオイルインウォーター』

2021年のホーリーバジルの蒸留水に精油とエキスを加えた『ホーリーバジルオイルインウォーター』

『ホーリーバジル オイルインウォーター 2022』

ホーリーバジルの蒸留水に精油とエキスを加え、さらにセントジョーンズワートオイルを加えた『ホーリーバジル オイルインウォーター 2022』

その質問をきっかけに、私たちはホーリーバジルの「旬」を届けることにもう一度向き合いました。
そして2023年には、「収穫したてのホーリーバジルを生のまま蒸留するのが一番」という気づきから、生のホーリーバジルの蒸留水と、精油を抽出したエキスだけを使ったオイルインウォーターが誕生したのです。2024年もその処方を受け継ぎ、旬のパワーを詰め込んだ香り高いアイテムは多くのお客様からご好評をいただきました。

このように、素材とじっくり向き合い、毎年よりフレッシュで香り高い製品をお届けするために試行錯誤を重ねアップデートさせていきました。今年はさらに「もっと畑そのままの香りを製品にダイレクトに閉じ込められないだろうか」という想いが強くなりました。

『ホーリーバジルオイルインウォーター 2023』

ホーリーバジルの蒸留水と精油のみの『ホーリーバジルオイルインウォーター 2023』

ホーリーバジルの収穫の様子の写真

ホーリーバジルそのものの、甘さと青々しさ、そして栄養たっぷりの大地の香りを、皆様にお届けしたい――。

ここから、2025年の製品開発がスタートしました。こだわったのは、これまで以上に、シンプルな処方で「極力、人の手を加えないこと」。そうすることで、これまで以上に素材そのままの香りを製品にできるのではないかと考えたのです。そして、今年は生のホーリーバジルの蒸留水だけを使い、究極なシンプルな処方でフェイスミストをつくりました。シュッとひと吹きするだけで、まるでホーリーバジル畑の真ん中にいるような気分になれる、青々しく甘い香りが、驚くほどフレッシュに広がります。

『ホーリーバジルフェイスミスト 2025』

『ホーリーバジルフェイスミスト 2025』

また、収穫方法も昨年までとは変更してみました。これまでは花の部分を中心に約20cmを収穫していましたが、今年は花の部分から茎にかけて約30cmへと範囲を広げ、かつ、収穫のサイクルも2週間ごとから3週間~1か月ごとに変えました。このことによって、よりホーリーバジルの成長のサイクルに合わせたものづくりが叶い、ひなた農園さんの収穫の負担を減らすこともできました。さらに茎を多く活用したことで、より畑の空気をそのまま閉じ込めたような、青々しさのあるフレッシュな香りのフェイスミストが誕生したのです。フェイスミストは、より収穫したての香りをそのままお客様へお届けしたいという想いから、2回に分けて製造しています。収穫のたびに畑の香りも違うように、1度目と2度目の製造で、ホーリーバジルの甘みや青々しさのバランスも少し変わるかもしれません。お手にとっていただくタイミングそのときの、ホーリーバジル畑の香りをダイレクトに感じていただける、まさに「旬シリーズ」らしいアイテムです。

ホーリーバジルに虫が寄ってきた写真

シンプルなものづくりは、SHIROの原点でもあります。『ホーリーバジルフェイスミスト 2025』は、そんな想いがそのままに形になった製品のひとつでもあるのです。ひなた農園さんの畑で大切に育てられた、香り高いホーリーバジル。今年だけの畑の香りを存分にお楽しみいただくとともに、素材の持つ豊かなちからを感じていただければ嬉しいです。

収穫されたホーリーバジルの写真