“捨てない”が、あたりまえになる未来へ

田﨑 菜月 Natsuki Tasaki

東京オフィス
企画・製造部門 企画/PR/販促G
企画
2018年⼊社/埼玉県出身

“捨てない”が、あたりまえになる未来へ

企画・製造部門の田﨑菜月は、SHIROのものづくりに欠かせない存在です。
ブランドプロデューサーの今井浩恵のもとで、製品の企画に携わっています。彼女はSHIROのインスタライブに登場するなど、製品に込めたメッセージを伝える役割も担っています。田﨑が中心となり誕生した「ZERO COLLECTION FRAGRANCE」は、2024年1月に発売されました。新たに原料資材を購入せず、倉庫に眠っていた香料や容器を活かして新たな製品をつくることに挑戦したプロジェクトです。

手に入るものを寄せ集めてつくる

ブリコラージュ(Bricolage)という言葉をご存知ですか? 設計図を描いてからものをつくるのではなく、手に入るものを寄せ集めて、試行錯誤を繰り返しながら何かをつくりだす、という意味のフランス語です。冷蔵庫にあった食材で晩ごはんをつくる、というと伝わりやすいかもしれません。「ZERO COLLECTION FRAGRANCE」は、まさにこのブリコラージュの手法でつくられたフレグランスです。

SHIROの倉庫には、製品のリニューアルに伴い使えなくなった香料が残っていました。また、使われないまま保管されていた容器がありました。例えば小さなキズがついたり、印字がズレてしまった容器です。それまでも農家さんや漁師さんを訪ね、捨てられてしまう素材を購入して有効活用できないか考えてきましたが、ものづくりやお店づくりの結果、自分たちが生み出す廃棄物に対する意識が十分ではなかったことに気付いたのです。廃棄物ゼロを目指す取り組みを進める中で、廃棄するものについて再検討し、倉庫で使われずに眠っていた香料と容器で、何か新しい価値ある製品をつくろうと検討が始まりました。

二度とつくれない香りが、生まれるまで

埼玉県で生まれ育った田﨑の休日の楽しみは、友だちと誘い合わせてショッピングに出掛けることでした。ハロウィン、ホリデー、バレンタインと、イベントが訪れるたびに変化するディスプレイにワクワクしました。一方で、昨日まで店内を彩っていたディスプレイはいったいどこへいったんだろう?と、漠然とした疑問を抱いていたと言います。

前職の化粧品メーカーでも企画として働いていた田﨑。そこでは、市場をリサーチし、PR主導でコンセプトがまとめられ、そのコンセプトに従って製品開発が進められました。そのことに違和感を感じた彼女は、実直にものづくりをしているブランドで働きたいと考え、SHIROへ転職することを決め、入社しました。

今井が徳島県を訪れる旅に同行した彼女は、「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」を訪問し、ごみが出てしまう仕組み自体を変えるための取り組みに出会います。そして、その経験がZERO COLLECTION FRAGRANCEで活かされます。倉庫で眠っていた香料や容器を使って、いったいどんな製品がつくれるのか。試行錯誤を繰り返して辿り着いた答えはシンプルでした。

「純粋にいい香りを追求しよう」

そう決めてからは、企画・開発がスムーズに動き出しました。彼女が大切にしたのは、廃棄物ゼロに挑戦しながらも、適正な生産コストと生産効率を保つこと。どんなに志が高いプロジェクトも、余分な費用がかかったり、著しく生産効率が低下したりするようでは、継続することができません。地球を思いやる気持ちが独りよがりにならないように心がけ、お客様へ伝えるメッセージは、廃棄物ゼロよりも、二度とつくれない素敵な香りができたことを前面に押し出しました。購入してくれるお客様がいてこそ、取り組みが続けられると考えたのです。

田﨑は今、同業の化粧品メーカーや取引先に、廃棄物を減らす取り組みを広げていくことを考えています。プロジェクトについて説明すると「素敵な取り組みですね」とは言ってもらえるのですが、実際に実行に移した取引先はまだないと言います。SHIROが廃棄物を減らすだけでは、環境に与える影響はごくわずか。SHIROの取組みをぜひ真似して欲しいと考えています。

WRITER : SHIN SASAKI

PHOTOGRAPHER : MANAMI ISHIDA

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