
SHIROの素材vol.4 ローレル
トルコ
素材との出会いから始まるSHIROのものづくり。
日本だけでなく世界各地の生産者さんと共に、自然が育んだ素材の恵みを最大限に生かす製品開発に取り組んでいます。
そんな私たちの原点である、それぞれの素材に出会うまでのストーリーをお届け。
vol.4は、SHIROというブランドを語る上では欠かすことができない素材「ローレル」についてご紹介します。
ローレルと、ブランド「LAUREL」
2009年6月23日、SHIROは「LAUREL」というブランド名で誕生しました。
その名を冠した植物「ローレル」は、日本では月桂樹やローリエとしても広く知られており、“栄光”や“勝利”などの花言葉があります。ひとつのブランドを背負っていくという決意を込めて、社名であるローレルをそのままブランド名にしました。
ローレルの果実からとれるオイルは、地中海に面したトルコやシリアで自生している木からつくられます。各家庭では、熟して落ちた果実を拾い集めてオイルをつくり、主に石けんづくりに活用しているそう。果実から抽出したオイルは、特に抗菌効果と保湿効果が高く、肌を清潔な状態に保つといわれています。
当時、そのローレルの果実からとれるオイルで製品をつくりたいと思い、トルコから輸入したオイルを配合した石けんをつくりました。

直営店第1号とローレル
ブランドが誕生した日、LAURELは、札幌駅の商業施設「札幌ステラプレイス」に初となる直営店舗をオープンしました。施設内の通路にいただいた1.25坪の区画に、自分たちが毎日使いたいという想いでつくった、入浴剤やボディケア製品が並びました。

施設内や店内に貼られたポスターには、ブランドを象徴する、ローレルオイルを配合した石けんをビジュアルとして採用。
壁面いっぱいに自分たちのブランドがひしめきあう光景はなによりも愛しく感じられ、当時のスタッフも喜びを胸に、お客様をお迎えしました。

ローレルオイルを探し求めて
当時、日本では流通していなかったローレルの果実オイルを求め、トルコが精油の生産量
1位であることを知り、トルコに絞っての素材探しがスタート。そして、ようやく信頼できる現地の生産者さんから直接輸入することができ、ローレルの製品づくりが始まりました。
自分たちのブランドをつくろうと決意した時からの念願だった、ローレルオイルを配合した石けんの製品化が叶い、満を持して実際にローレルが育ち果実油を生産している土地を知るために、トルコに赴いたのです。
古くからローレルオイルをつくり続けている村を訪れた際に、自宅の庭先でローレルオイルをつくっているおばあさんと出会い、その現状を知ります。葉っぱは料理や薬に用いられるものの、香りが独特な果実はあまり需要がないこと。そして余った果実を捨ててしまう場合もあること。需給バランスの観点から、ローレルよりもオリーブの木を育てる人が増えていること。おばあさんは、その地に自生するローレルが減っていくことによって、地元の景色が変わってしまうことを悲しんでいるようにも見えました。
「私たちにできることはなんだろう」と考えたとき、それはローレルを使った製品をたくさんつくることでした。そこから、ローレルオイルを使用した、さまざまなアイテムの試作を繰り返す日々がスタートします。

しかし、その香りの強さから、LAURELでつくっていたフレグランスアイテムと組み合わせることの難しさも実感しました。やはり素材の力を最大限に引き出せるのは石けんしかない。8%と16%からスタートしたローレルオイルの配合率をどうしたらもっと高配合にできるのか?挑戦を続け、少しずつ配合率を高めた石けんを製品化しながら、ついに2010年に、オイル分の99%がローレルオイルの石けん『コールドソープミニ 99%』が誕生しました。
植物などの素材を求めて足を運び、育つ環境や、生産者さんの想いを知る。
そして、五感で素材の魅力を確かめて製品をつくるという、SHIROのものづくりはこうしてスタートし、その姿勢は今も変わらずに続いています。

LAURELからshiro、そしてSHIROまでの製品は、こちらの記事からも振り返ることができます。