SHIROの素材 vol.2 ラワンぶき

北海道足寄郡足寄町

SHIROが素材巡りをする中で出会う生産者さんや地域の方々、そして自然が教えてくれることはたくさん。
素材紹介vol.2では、肌荒れを防ぎたっぷりの水分を与えてくれる「ラワンぶき」についてのお話です。

ラワンぶき

ラワンぶきとSHIRO

SHIROの前身であるLAURELの時代、2013年発売のsozaiLAULERシリーズ「ふき 化粧水」や「ふき フェイスマスク」から使用しているラワンぶきは、すべて北海道足寄町の鳥羽農場さんが栽培しているものです。道内では昔から自生している植物として知られていますが年々数も減ってきており、日本一大きなふきとして地域特産物となり栽培もされています。

大きいもので全長3m、太さが10cmにもなる鳥羽農場のラワンぶきはアクが少なく、ポリフェノールやミネラルが含まれ、食物繊維も豊富。鳥羽さんが大切に育てたラワンぶきは、食べておいしい、栄養たっぷりの素材です。

当初は、赤く変色してしまうなど見た目から規格外品となり流通しないものをいただいていました。農場の鳥羽秀男さん・昇子さん夫妻、そして長男の翔太さんが愛情を込めて育てるラワンぶきは、規格外品のものでも栄養成分の量や質は変わらず、そしてたっぷりと水分を含みます。

しかし今SHIROが使わせていただいているラワンぶきの量は、農場が生産する全体の1%にも満たないのです。この量に対し、農場で働く人だけで仕分けなどの特別な対応をすることが難しく、規格外品以外のふきも製品化しています。捨てられる自然素材を有効活用したい想いと、その方法を考え出すことの難しさを実感しました。

ラワンぶき

次の世代へと

昨年、農場の代表を長男の翔太さんが引き継がれました。農業に限らず第一産業において次の世代にバトンを渡していくことは、大きな課題のひとつです。翔太さんは足寄町で生まれ、農場の手伝いをし、引き継ぐ決断をしました。同級生たちは次々に町を出て、足寄町に残っている若い世代は片手で数えられるくらいだといいます。地方の若者が上京するなど外に出ていく中で、残る決断をしたこと、家業を継いだことをSHIROは応援したいと思うのです。

生産者さんと直接関わり、畑や海や森を訪れるたびに、新たな課題を発見します。事業承継もそのひとつ。どうしたらその産業を残していけるのか?そのためにSHIROは何ができるのか?翔太さんから「SHIROの製品をきっかけに鳥羽農場の名前を知ってもらえるんです」と教えていただきました。同業者や足寄町の人などから声をかけてもらうことがあるのだと。

ラワンぶき

私たちが化粧品の原料として購入する量は、生産量のごくわずかですから、生産者さんにお返しできることは、たくさんはないのかもしれません。けれど、SHIROの製品を通して生産者さんを知っていただき、素材そのものを手に取って口にしてもらえたら、これ以上に嬉しいことはありません。
だからSHIROは、今日も素材の力を最大限に活かしたものづくりをつづけるのです。

Photo by ShinSasaki(本文写真3枚)

PARTNERS

鳥羽農場/北海道足寄郡足寄町

ラワンぶきをはじめ、小麦や玉ねぎ、長いもなどの農作物をご家族3人で生産しています。足寄町で四代つづく農場で、昨年五代目となる翔太さんに引き継がれました。秀男さんは翔太さんをサポートしながら、ラワンぶきをはじめとする農作物に愛情を与えつづけ、昇子さんは、地元の小学生へ食育活動行っています。食育体験を通して農業とラワンぶきの素晴らしさを次世代へ伝える活動を続けています。
ふきといえば、水煮や塩漬けを食卓に並べる家庭が多い中、生のラワンぶきの美味しさを広めています。