製品ができるまで vol.10 『ゆず 2023.12』
徳島県・那賀町木頭地区 黄金の村
素材との出会いから始まるSHIROのものづくり。
日本各地の生産者の皆さんとともに、自然が育んだ素材の恵みを最大限に活かす製品開発に取り組んでいます。
Vol.10は、徳島県那賀町木頭地区から届く「木頭ゆず」を使った旬シリーズについてお伝えします。
今年は収穫してからすぐに製品にして前回のシリーズよりもっと早くお届けしたい、そして旬の香りをしっかり感じてほしい、そんな想いからスタートしたものづくりのストーリーをお届け。
旬シリーズ『ゆず 2023.12』
“旬の素材を味覚で楽しむように肌や髪にも取り入れてほしい”という想いから誕生したSHIROの旬シリーズでは、今季も旬の木頭ゆずを使用した限定製品をつくりました。
以前、ブランドプロデューサーの今井と企画の田﨑が黄金の村を訪ねたとき、果汁を搾っている工場内に広がるゆずの酸味と甘さ、まだ青さが残る爽やかな香りに感動しました。
同時に、搾った果汁の一部を捨てている場面を目にしたので、何を捨てているのかと聞くと、それは果汁の上澄み部分とのこと。栄養はジュース(果汁)と同じくらい含まれているけれど、酸味がとても強く普段は捨ててしまっている。しかし上澄みには香り成分であるリモネンがたっぷり入っていて香りは抜群だと教えてもらいました。今井と田﨑は、果汁の上澄みを入れたらこの工場内に広がる香りを製品に詰め込むことができるかもしれないと考え、早速前回の旬シリーズの一部製品に、上澄みを入れました。
そして今年、より旬であることと向き合い、あの日感動した香りをどうやったら皆さまにお届けできるのか考えながらのものづくりがスタート。
普段ゆずの果皮を蒸留する際、果汁を搾った後に果皮を冷凍してから黄金の村さんに蒸留してもらいます。旬シリーズは素材が一番おいしく、栄養がたっぷりの時期のものをお届けする、素材の良さをシンプルにお伝えする限定スキンケアです。今年は初めての試みとして、黄金の村さんにご協力いただき、冷凍をせず生の果皮のまま蒸留していただきました。冷凍期間を経ないことで、前回のシリーズと収穫タイミングは同じですが、2か月早く製品化することが叶いました。
同じ時期に採れる、同じ素材でも、その都度自分たちがほしいものと向き合い、企画やものづくりをするSHIRO。今年は、ゆずそのものの香りと栄養を堪能できる2つの限定製品が完成しました。肌のキメを整えながらバリア機能をサポートする『ゆずオイルインウォーター 2023.12』と、潤いに満ちた手触りへ導く『ゆずハンドクリーム 2023.12』をぜひ、お楽しみください。
MAKING PROCESS
SHIRO × KITO YUZU
SHIROの製品に用いている自然素材は、木頭ゆずはもちろん、どれも生産者さんがこだわりと想いを込めて育てているものばかり。栄養たっぷりでおいしいのはもちろん、子どもたちにも食べてほしいと思える安心感があります。
例えば木頭ゆずは、スキンケアでは香りを楽しみながらゆずの力を肌に届けるフェイスミストなどに使用。
フレグランスでは、SHIRO PERFUMEのオードパルファンに香りの奥行きを出すため、水ではなくゆずの蒸留水を配合しています。
そしてメイクアイテムでは、香りに癒されながらお化粧できるよう「がごめ昆布マスカラ」にゆずの精油を入れています。
食べておいしいものなら、そのおいしさも伝えたいという想いから、全国3店舗の「SHIRO CAFE」では季節によって、木頭ゆずを使ったメニューをご用意。ドリンクやパスタ、パンケーキなどのデザートまで、その季節に合ったゆずの食べ方を提案しています。黄金の村さんは木頭ゆずの栽培だけでなく食品加工もされているので、「SHIRO LIFE」では、ゆずのオリーブオイルを取り扱っています。このオリーブオイルをいつものお料理に少し垂らすだけで、ゆずの香りが口いっぱいに広がる魔法のような人気の一品です。
誰がつくっているか顔が見えて、おいしくて安心な自然素材を食べるだけでなく、肌や身体にも取り入れることはSHIROにとってあたり前のことです。
SHIROを通して皆さまにも、生産者さんのつくる素材の良さが伝わればうれしいです。
表参道本店では、そんな木頭ゆずだけでなく、さまざまな自然素材をミュージアムのように展示しています。素材そのものが持つ色や香り、生きている素材だからこそ変化する様子を見ながらお買い物していただけます。
ぜひSHIROの製品を通じて、信頼できる生産者さんがつくった素材の魅力を、肌や口に取り入れ、手で触れて、目で楽しんでいただけたらと思います。
徳島県・那賀町木頭地区 黄金の村
-木頭ゆず-
日本を代表する香酸柑橘の1種で、豊潤な香りと強い酸味が特長の「木頭ゆず」。SHIRO のスキンケアやメイクアップ、フレグランスなどの製品に使用しているのは、徳島県木頭地区の「黄金の村」で栽培されているもの。剣山(つるぎさん)をはじめとする連なる山脈に囲まれた木頭地区は、豊かな森林を有し、かつて林業が栄えた場所です。木頭杉というブランド木材の名を聞いた方もいるのではないでしょうか。
冬の寒い時期、畑の土の温度は-10度。一方、夏の昼間は40度にもなるこの地域では、その寒暖差ゆえに、栽培しているゆずの皮が引き締まり果皮が肉厚に。養分がたっぷりで香りが強く、まろやかなおいしい果汁で満ちた果実が育ち、今では木頭地区で育てられたゆずのみ、「木頭ゆず」と名乗ることができる地域特産品です。