製品ができるまで vol.8 『ふき2023』

北海道足寄郡足寄町(ラワンぶき)

北海道夕張郡栗山町(ふきのとう)

素材との出会いから始まるSHIROのものづくり。
生産者さんと共に、自然が育んだ素材の恵みを最大限に引き出す製品開発に取り組んでいます。
vol.8では、限定スキンケアの旬シリーズ『ふき 2023』ができるまでをご紹介します。
定番製品「ラワンぶき化粧水」ができるまではこちら

“旬の素材を味覚で楽しむように肌や髪にも取り入れてほしい”という想いから誕生した旬シリーズ。センシティブな肌の救世主「ふき」がシリーズに初登場しました。定番スキンケアでおなじみの素材、ラワンぶきにふきのとうを合わせ、さらに肌荒れやゆらぎを防ぐ力が強化された今だけの特別なアイテムです。

鳥羽農場のラワンぶき

SHIROの製品は、生産者の方がこだわってつくる自然素材を余すことなく大切に使っています。そんな大切な素材が一番輝かしいパワーをもっている旬の時期に収穫し、すぐに製品に閉じ込める旬シリーズ。 生産者さんが愛情をこめてつくった素材は、採れたてが一番。SHIROの素材の中でも定番のラワンぶきも、収穫したばかりの香りやパワフルな効果を感じてほしく、数量限定で製品化しました。ラワンぶきにはミネラルやカリウム、食物繊維など栄養が満点。ゆらぎが気になる肌や乾燥して敏感になった肌をケアし、ふきの持つ水分がたっぷりの潤いを与えてくれます。 旬を迎える6月の収穫に向けて、定番製品「ラワンぶき 化粧水」と同じく、茎の部分にたっぷり含まれる水分を使用したアイテムを企画しました。

旬シリーズ『ふき 2023』

この写真は、2023年6月末に農場へ伺ったときのもの。
人よりも大きい背丈のふきに驚くかもしれませんが、「日本一おおきいフキ」と言われるラワンぶきは、最大で全長3m、太さ10cmほどになるため、例年に比べて小さめだったのです。
2022年6月の収穫後に雨天つづきの日照不足、畑の浸水。今年に入り、季節外れの寒気とその後干ばつとも言える水不足などが原因かもしれません。
こんなにふきが育たないのは、鳥羽農場さんが30年以上栽培してきて初めてのことだったそう。気候変動が農作物に及ぼす影響について考えさせられる出来事でした。
それでも、旬を迎えた6月末のラワンぶき畑は、グリーンアロマのように爽やかで生命力に満ち溢れた香りが広がります。そんな貴重なラワンぶきを鳥羽さんに分けていただき、フレッシュなジュースを余すことなく大切に抽出。
例年よりも小さい分、伐ったときに溢れだす水分はいつもより少なかったですが、変わらず豊富な栄養素をしっかり蓄えていました。
土の成分や川の水質など足寄町を取り巻く環境、そして鳥羽さんの愛情で旬シリーズの製品化が叶いました。

ふきのとうとの出会い

旬シリーズ「ふき2023」

今回はさらに北海道夕張郡栗山町で自生した、ふきのとうのエキスとオイルを採用しました。ふきのとうは雪が解けるか解けないかのうちに、真っ先に芽を出す、北海道の春を告げる植物です。特有の芳香と苦味の正体は、ポリフェノールの一種であるフキノリド。そして、強い抗酸化作用をもつビタミンEも豊富で、アンチエイジングへの効果が期待できるといわれています。肌をやさしく保湿して皮脂バランスを整える力をもち、ゆらぎ知らずの健やかな肌へ導きます。

企画段階からふきのとうを使用したいと考えていましたが、どこから調達してくるかまでは決まっていませんでした。そんなとき、SHIROの創業者でありブランドプロデューサーの今井が、別の用事で北海道栗山町に足を運んでいました。そこには自生しているふきのとうが。

旬シリーズ「ふき2023」

急遽ふきのとう摘みを始めた今井に、栗山町の役場の方が声をかけてくださり、町民を集めてふきのとうの収穫に協力していただけることになりました。150kgの収穫をご依頼することになり、役場の方を中心にふきのとうを摘んではその日中に配送していただき、それを2週間くらいほぼ毎日つづけてくださったとのこと。実は目標である150kgには到達していたのですが、イベントとして更に収穫していただけることに。そして、砂川市にあるみんなの工場には合計して約250kgのふきのとうが届きました。

今井の素材やものづくりにかける想いが繋いだ、偶然の出会い。強い生命力を感じる青々とした香りのふきのとうが『ふき 2023』を完成させたのです。
後日、役場の方にお話を伺うと、SHIROの製品に栗山町の名前が出ることで、町のことを知ってもらえるのが嬉しいとのこと。素材をいただいて製品をつくりながら、生産地域の周知に少しでも力になれているのは、嬉しいことです。

私たちSHIROは素材巡りの旅をつづけながら、ものづくりを通して自然素材と真剣に向き合っています。けれど、365日素材と向き合っているのは生産者や地域の方々で、SHIROの店舗に製品が並ぶのもそういった方々のおかげです。
ぜひ、『ふき 2023』の製品を手に取っていただけたらと思います。