製品ができるまで vol.9
『ホーリーバジルオイルインウォーター 2023』

広島県東広島市 ひなた農園

素材との出会いから始まるSHIROのものづくり。
日本各地の生産者の皆さんとともに、自然が育んだ素材の恵みを最大限に活かす製品開発に取り組んでいます。
2021年にホーリーバジルと出会い、ホーリーバジルオイルインウォーターのものづくりは今年で3度目となりました。
葉・茎・種子すべてを食べられるホーリーバジルの力の多くは、“香り”に詰まっています。
vol.9では、今年の夏から秋にかけて収穫したホーリーバジルの“香り”を最大限に引き出すためにアップデートさせた『ホーリーバジルオイルインウォーター 2023』ができるまでをお届けします。

ホーリーバジルオイルインウォーター2023

香りを最大限に引き出すため昨年からアップデートしたのは、収穫したばかりのホーリーバジルの鮮度を生かした蒸留と処方です。

ホーリーバジルオイルインウォーターのものづくりをスタートさせたのは2021年。ホーリーバジルをご提供してくださっているのは、広島県東広島市のひなた農園さんです。ひなた農園さんは農薬を使わず、無化学肥料で野菜づくりに取り組んでいます。
本来、ホーリーバジルは水が大好きな植物です。しかし、今年は梅雨明けから雨の降る日が少なく畑は水不足の日々。雨が降れば水やりも自然にまかせられるのですが、今年は畑に最低限の水やりしかできなかったそうです。そのためか、今年のホーリーバジルは成長がいつもよりもゆっくりで、背が低いものでした。しかし、収穫時の畑はこれまでの中でもっとも強く甘い良い香りに包まれました。ひなたさんによると今年のホーリーバジルは収穫の際、手がキュッキュッとするこれまでにない感覚があり、濃いオレンジ色に染まった手のひらを見て、「今年は水が足りなくてもがんばって育った分、背丈が低くなったホーリーバジルは生命力が強くエキスがギュッと凝縮されているのでは」と感じたといいます。

収穫されたホーリーバジル

MAKING PROCESS

今年は雨が少なかったためかゆっくりと成長し、背丈も例年と比べ低いものでした。しかし、その分大地の力を余すことなく吸い上げたようで、ホーリーバジルが持つエキスも香りもより強く感じられました。そのパワーを最大限に引き出すため、今年収穫されたホーリーバジルに合わせた製造過程と処方でつくられ、これまでとは全く違う、透明な輝かしい蒸留水と精油に浸出油を加えた贅沢な『ホーリーバジルオイルインウォーター 2023』が誕生しました。自然素材に合わせたものづくりは常に進化し続けています。

厳しい自然が育む素材の成長や品質はその年によって違いますが、スーパーなどで毎日並んでいる野菜たちに触れていると、私たちはつい、そんな当たり前のことを忘れてしまいがちです。
SHIROでは自然の循環を尊重し、自然の都合に合わせてものづくりをすることを大切にしています。特に旬シリーズは、その年の天候や土の状態などによって育った素材を手にし、コンディションを確かめ、それらが持つ力を最大限に引き出すため試行錯誤を繰り返します。毎年同じものが収穫できないからこそ、ものづくりの探求は続きます。そして、誰もによろこんでいただける製品をお届けするために。

PARTNERS

ひなた農園(広島県)

ひなた農園(広島県)

hinatanouen

2013年に広島県東広島市志和町に夫婦で開園。
農薬を使わずに、無化学肥料で野菜づくりに取り組むひなた農園。
開園当初は、安心して食べられる野菜や珍しい野菜をつくっていましたが、 11年目の今は、未来に残したいモノをつくることを目指しています。
未来に生きる人のために美味しくて体に優しい食べ物をつくりたい。
この先何十年、何百年に続く、土、水、空気をつくりたい。
子ども達に自然と触れ合いながら豊かに育って欲しい。
そして、ドキドキワクワクする気持ちを忘れない。
これらのことを大切に毎日自然と向き合いながら、食べると誰もが笑顔になる野菜をつくり、全国へ届けています。

ひなた農園さんのコメント
今年はどんな香りになるか楽しみにしながら育てたホーリーバジルは、雨が少なくゆっくりと成長したため、いつもよりも背丈が低いものでした。その分、香りがギュッと詰まっていたようです。日が昇る前からみんなで収穫し、収穫が終わった頃には手の平がこれまで見たことがないほどの濃いオレンジ色に染まっていたので、今年のホーリーバジルはきっとエキスも濃いのだと感じました。
収穫後はできるだけ新鮮な状態でホーリーバジルを届けるために農園では洗浄せずに、すぐに車に積んで淡路島の蒸留所まで運びました。蒸留所で洗浄すると思っていたのですが、今年は新鮮なホーリーバジルをいち早くそのまま蒸留することを優先し、洗浄はしないことに。昨年は粉砕してから蒸留したのですが、今年はお茶をつくる工程のように、ホーリーバジルを手で揉んでみることにしました。これは、私たちが畑で育てたホーリーバジルの香りを蒸留所で最大限に引き出していただくためです。収穫・蒸留をした夜は蒸留所の2階の宿泊施設で一晩過ごしたのですが、翌朝目が覚め、部屋のドアを開けるとフワッと甘いフレッシュな香りに包まれました。この時の香りが皆さんのお手元に届くのが今から楽しみです。
野菜と化粧品、つくっているものは違いますが、SHIROさんと私たちひなた農園の目指す未来には自然の中にあるものを生かしながら循環させたいという共通点があると感じています。SHIROの方々とも一緒に収穫し、みんなで蒸留に立会ってできあがった『ホーリーバジルオイルインウォーター 2023』は、私たちにとっても大切なものです。

ホーリーバジル

広島県 ひなた農園
-ホーリーバジル(カプーアトゥルシー)-

ホーリーバジルは抵抗能力を整える働きを持つアダプトゲンハーブに 認定されており、数種ある品種のうち、SHIROではカプーアトゥルシーを使っています。別名「グリーンホーリーバジル」とも呼ばれ、香りが甘く芳醇で、味はミントのような爽快感に少しピリッとした刺激も感じられます。オイゲノールを多く含み、インドの伝統美容においても重宝されています。現代生活で崩しやすい身体の調子を整える手助けをしてくれるため様々な場面で使われているハーブの1種です。

SHIROでは、昨年同様に「ひなた農園」さんにホーリーバジルを育てていただきました。3年目の今年は雨が少なくゆっくりと成長したので背丈は低いのですが、これまでの中でいちばん強く豊かな香りになりました。